設計・デザイン

設計

宝塚市立文化芸術センター

設計:東畑建築事務所・地域計画建築研究所・E-DESIGN設計共同体

手塚治虫記念館のとなりにつくられた「こんもりとした丘」。記念館の印象を邪魔することなく自身の存在感を控えめに主張する屋根の稜線、のびやかな建物シルエットをカタチづくる軒先の滑らかなカーブライン。マチの新しいランドマークになればいい。何度も円弧を描き調整した、建物と庭園の響きあう平面形状。庭園に開かれ屋内外の一体利用を誘発する大きなガラス面。公園の緑を借景として望むとともに、屋内の文化芸術活動の様子を発信する。毎日通いたくなる。家族で毎週末遊びに来る。この場所が好きになる。新たな発見や、人と文化芸術・人と人・人とまちが、ふれあえる場所。そんな想いをカタチにこめた。

宝塚市文化芸術センター庭園

設計:東畑建築事務所・地域計画建築研究所・E-DESIGN設計共同体

既存庭園を活用しながら新たな魅力を付加した高質な『メインガーデン』。手塚治虫記念館と文化芸術センターのつながりをつくり、施設と庭園の一体的活用を喚起する芝生の『みんなの広場』。宝塚植物園時代から記憶に残る水辺と欄干の風景を継承し、水に親しみ動植物に触れる、せせらぎと親水池。宝塚ファミリーランド時代から残る風景を再現した桜並木。樹々のそよぎや鳥たちの声が聞こえる眺めの良い『屋上庭園』。センターからメインガーデンまで、空間の質にグラデーションを設けて整備することで、多世代が感性豊かに自然とふれあうことができ、幅広い活動を受け止める「庭」とした。

デザイン

宝塚市立文化芸術センター ロゴマーク

デザイン:松井桂三

施設の象徴であるロゴマークは、宝塚市の恵まれた自然環境とそこに集い、笑顔の絶えない人々の顔を表現している。頭部(グリーンの部分)は、この施設を側面から見た形状イメージと緑豊かな宝塚の山々を表現。また、目や口に見立てたすみれの花や木の葉は自然あふれる庭園をイメージ。擬人化したすみれの花は、楽しく踊り、躍動しながら夢や文化を発信する施設の未来を思い、描かれている。

松井桂三
広島県出身。アートディレクター、グラフィックデザイナー。大阪芸術大学短期大学部デザイン美術学科教授兼学科長。松井桂三有限会社主宰。政府広報のシンボルマークの制作や、アップル社をはじめ、さまざまな企業・ブランドのアートディレクションを手がける。受賞歴多数、国際的なデザイン展の審査員を歴任。宝塚市在住。